子供の受け口矯正
「ムーシールド」
ムーシールドとは、受け口（下の前歯が上の前歯よりも前に出ている噛み合わせで、反対咬合とも言います）を解消させるマウスピースです。
使用方法は非常にシンプルで、就寝時に装着するだけです。舌や口腔周囲筋の状態を整えることで、正常な噛み合わせへ誘導していきます。
特に乳歯列期に治療を開始すると、適切な顎・歯の成長発育を促すことができます。早く始めるほど、きれいに永久歯が生えそろいやすくなります。
受け口を放置すると下顎の骨が過成長しやすくなり、「発音（特にサ行・タ行）が悪くなる」「舌足らずな発音になる」「横顔の審美性に問題が生じて、コンプレックスに繋がる」などの問題も生じやすくなります。
ご本人の身体的・精神的な負担を減らすためにも、噛み合わせは早めに改善させましょう。
ムーシールドの
おススメポイント
装着するのは夜だけ
使用方法は、就寝時に装着するだけです。口の中に装置が入っている感覚に慣れてしまえば、周りの目を気にせずに受け口を矯正することができます。
痛みがほとんどない、
歯を抜かずに矯正できる
ムーシールドは、歯を動かしたり固定させたりする装置ではありません。口腔周囲の筋肉の状態を整えるマウスピースですので、痛みはほとんどありません。もちろん歯を抜く必要もありませんので、ご安心ください。
筋機能が改善される
「過成長した下顎を切る・押さえつける」「上顎を引っ張り出す」といった対症療法ではありません。筋肉を整えることで根治させる治療法ですので、体に負担をかけずに筋機能を改善させることが可能です。
永久歯に生え変わってから
行う矯正よりもリーズナブル
永久歯が生え変わってから行う矯正治療はどうしても、材料費や技術費用、矯正費用が高くついてしまいます。また、月々のメンテナンスも必要になるため、管理費もかかってしまいます。
一方、ムーシールドでしたら管理費が発生しません。
矯正する期間が短く済む
ムーシールドを眠っている間にきちんと装着した場合、矯正期間は約1年で終わります。ただし矯正の後戻りや筋肉の状態によっては、2年ほどかかる可能性もあるため、あくまで「平均1年」だと思ってください。
それでも矯正期間は通常の方法よりも、比較的短いと評価されています。
ムーシールドは何歳から？
乳歯が全部生えそろう、4歳頃から開始できます。
幼児期の受け口は、成長途中で自然と改善されるケースが多いため、経過観察を行うことがよくあります。しかし、3歳頃から受け口の診断をされた後に、自然治癒する確率はたったの6.4%だと報告されています。そのため当院では、ムーシールドを使った受け口の早期改善をおすすめしております。
ムーシールドの
メリット・デメリット
メリット
- 4歳頃から治療を始められる
- 装着するのは就寝時だけ
- 他の矯正治療と比べて、矯正期間が比較的短い
デメリット
- 「永久歯が生えそろう前」でしか受けられない
- ムーシールドを使って矯正した後でも、ワイヤーを使った矯正治療が必要になる可能性がある
- 絶対に受け口が改善されるとは保証できない
ムーシールドで
治らないこともある？
ムーシールドは、実績のある治療法の一つです。とはいえムーシールドのみで、全ての反対咬合が改善できるとは限りません。他の矯正装置と併用して行うこともあります。
また、一度治療に成功した場合でも、成長途中で再治療を必要とするケースも少なくありません。そのため当院では、終了後のトラブルが早期発見できるよう、ムーシールドでの矯正が終わった後でも、定期的な検診を受けることをおすすめしています。
骨格の成長は、女子の場合は15〜16歳、男子の場合は17〜18歳頃までとなります。成長期が終わるまでの間は、定期検診を受け続けるようにしましょう。
ムーシールドの
装着期間や使用方法
- 基本的には寝る時に着ける装置ですが、日中も着けていただくと、より効果が発揮されやすくなります。
- 治療期間の目安は約1年です。適切な方法で使用していただいた場合、3～8ヵ月ほどで改善されます。
- 改善したからとすぐに装着を止めてしまうと、後戻りする可能性が高くなります。正しい筋機能を得るために、改善後でも1年以上は装着し続けることをおすすめします。
- 矯正期間中は経過観察と調整を行うため、1ヶ月に1回の頻度で通院していただきます。
- 治療が終わった後でも、成長に伴って下顎が大きくなってしまう可能性があります。そのため中高生（身長の成長が止まるまで）までの間は、定期的に検診を受けていただきます。
ムーシールドの費用
| 種類 | 費用 |
|---|---|
| 早期にムーシールドのみを行う場合 | 50,000円 （税込 55,000円） |
