歯科健診を定期的に
受けませんか?
歯科健診とは、虫歯や歯周病をはじめとする歯のトラブルや疾患を早く見つけ出し、早期治療へ繋げるための健康診査です。
子どもや学生に向けた歯科健診は、各自治体や小学校、中学校、高校で行われているため、受診の機会に恵まれています。
しかし成人に向けた検診といえば、自治体が行っている歯周疾患検診しかありません。個人が意識して歯科医院へ行かなければならないので、受診率が低い傾向にあります。その結果、何らかのトラブルが起きてから受診する方も少なくありません。
重症化すると、通院回数や費用が多くなるので、時間もお金もかかってしまいます。
長く自分の歯を残していくためにも、今のうちから定期的に歯科検診を受けましょう。
歯科健診で行う内容
お口の状態のチェックや相談
歯科衛生士がお口の状態や口臭の有無をチェックします。口臭があると、虫歯や歯周病が疑われます。チェックと同時に、歯や歯茎の痛みがないか、日ごろから気になる症状がないかなどについても、お伺いします。
虫歯のチェック
虫歯は一度治療を受けた後でも、その後にまた新たな虫歯ができることもあります。肉眼では見えにくいところに生じるケースもあるので、ぜひ歯科医院で定期的チェックしましょう。
歯茎のチェック
歯周ポケット(歯と歯茎との溝)が深いと、歯周病になります。歯科医院では専用の器具を使って、歯周ポケットの深さを調べることができます。
ブラッシング指導
ブラッシング指導を受けると、ご自身の歯磨きの癖が分かります。ブラッシング指導では、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどの使い方について聞くことも可能です。
歯垢の染め出しチェック
歯垢が染まる薬を歯に塗布し、染まっている部分がないかをチェックします。染まっている部分が多いと、ブラッシングが不十分である可能性が高いです。
歯垢・歯石の除去
エアフロー(歯のクリーニング時に使う機械)を使用し、歯垢や歯石を落としていきます。
エアフローは、歯周ポケット内に潜む細菌を除去する効果も高いため、歯周病治療でも活用されています。
歯科健診の重要性
虫歯も歯周病も重症化すると、最悪の場合、歯や神経を抜いたり歯を大きく削ったりするようになります。
しかし両方とも、初期の頃ですと目立った自覚症状が現れません。そのため定期的に歯科健診を受け、早期発見に努めていく必要があるのです。
初期のうちに発見できれば、簡単な治療で治せるので、歯や歯茎への負担も少なく済みます。
治療期間も短くなるので、お金もかかりません。
また、歯石はご自宅でのセルフケアで除去することができません。歯科医院では専用の器具を使用して、歯石や磨き残したプラークをきれいに除去することができます。定期的な歯石除去は、虫歯や歯周病を予防するのに有効です。
歯科健診のメリット・デメリット
メリット
虫歯や歯周病の早期発見・治療に繋がる
早期発見・早期治療に努めると、歯や歯茎への負担が軽減されます。治療期間も短くなるので、医療費が少なく済みます。
医療費が抑えられる
歯科健診の費用はどうしても発生しますが、虫歯や歯周病が進行した時の費用と比べると、負担額は軽減されます。
お口がきれいになる
歯垢や歯石を落とすクリーニングやブラッシング指導によって、虫歯や歯周病になりにくい状態を保つことができます。
他の全身疾患の予防にも繋がる
歯周病になると、誤嚥性肺炎や糖尿病、早産・低体重児出産のリスクが高くなると指摘されています。虫歯や歯周病の予防は、これらの疾患の予防にもなるのです。
セルフケアに対するモチベーションが
高くなる
定期的に口の中を診てもらうと、「次はもっとキレイにしよう」「先生に褒められたい!」と思うようになるため、セルフケアへのモチベーションが高くなります。
デメリット
定期検診を受ける時間と費用がかかります。とはいえ歯の定期検診は、基本的に保険適用の対象となるため、経済的な負担はそこまで大きくなりません。
2022年10月から歯科健診が
義務化?対象者は?
2022年10月1日から、事業場の規模に関係なく、「歯・歯周組織に害を与える業務に従業員を従事させる全ての事業者」に対して、歯科健康診断の報告義務が課せられることになりました。
今までの規定では、労働者50人未満の事業者に対する報告義務はありませんでした。しかし、これからは労働基準監督署へ報告するよう義務付けられるようになったため、歯科健診を行った場合は、必ず報告してください。
明石市が実施する各種健診
2歳児歯科健康診査
実施期間: 2歳3ヵ月~2歳8ヵ月
案内時期: 2歳3ヵ月
費用:無料(受診券の有効期限を超えた日に受診すると、有料になってしまいます)
持ち物
- 受診券
- 母子手帳
- お子さまの健康保険証
- こども医療費受給者証
- お子さまの歯ブラシ
健診内容
- 歯科健診
- フッ素塗布(※希望者のみ)
※歯科医師の判断で、フッ素塗布ができないこともあります。
妊婦歯科健康診査
対象者:明石市内に住民登録があり、現在妊娠されている方
持ち物
- 受診券(明石市妊婦健康診査費助成券と同時に申請すると、交付されます)
健診内容
- 問診
- 歯科健診
- 歯科指導など
妊娠すると歯茎の腫れ・出血など、お口のトラブルが起こりやすくなります。また、お母さんの口内の状態は、お腹の中にいる赤ちゃんにも影響します。歯やお口のことでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
歯周病検診
対象年齢:満40歳、満50歳、満60歳、満70歳の市民
受診券の送付時期:5月下旬以降
健診内容
- 問診
- 歯周病検査(国の指針に基づいた簡易検査です)
- 歯科保健指導
費用:1300円
以下に該当する方は無料になります。
- 2023年4月1日現在で70歳の方
- 世帯全員が、市民税非課税の方(「個人負担金免除決定通知書」または「保険料段階1~3の介護保険料決定通知書」をお持ちください)
- 身体障害者手帳や療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方(手帳をお持ちください)