ホワイトスポットとは、歯が部分的に白くなることを指します。歯はもともとやや黄みがかった色をしており、真っ白になるホワイトスポットは鏡で見ると患者様ご自身で確認できます。
ホワイトスポットは、主に初期虫歯やエナメル質石灰化不全が原因として現れます。早期治療をするためにも、ホワイトスポットに気づいた時にはお早目にご相談ください。

原因は大きく2つあり、『初期虫歯』と『エナメル質石灰化不全』です。
初期虫歯の症状としてホワイトスポットが現れるケースでは、虫歯の原因菌が出す酸によって、リンやカルシウムが溶けだし、そこだけ部分的に白くなります。
それ以外にも、何らかの理由による局所的なエナメル質形成不全によってホワイトスポットが発生することがあります。

初期虫歯を原因とする場合、歯科医院でフッ素塗布を行ったり、ご自宅でフッ素入り歯磨き粉を使用するなどして、歯の再石灰化を促すことで、歯を削らずに虫歯を治すことが可能です。
ただしこれはあくまで初期虫歯に対する治療であり、ホワイトスポットまで改善するというのは稀です。

ホワイトスポットを削り、そこをレジンやセラミックで修復するという治療するということが可能です。ただし、ご自身の歯を削ることに抵抗があるという方にはおすすめしません。

歯質に浸透する特殊な樹脂「アイコン」を使用し、ホワイトスポット部のエナメル質を再石灰化させることでホワイトスポットが目立ちにくくなります。歯は一切削りません。
アイコンは、酸によって脱灰したエナメル質に薬剤をしみこませることによって、歯を削ることなく、また早期にホワイトスポットを改善させ、エナメル質からミネラルが溶け出すのを防ぎます。
また、アイコンはエナメル質を補強して酸性になるのを防ぎ、ホワイトスポットの再発を防止する効果もあります。
ただし、症例によってはホワイトスポットが完全に消失しないこともあります。

セルフケアとしては、フッ素入り歯磨き粉を使用するという方法があります。ただ、先述の通り、この方法のみでホワイトスポットが改善するというのは稀であり、また原因が虫歯である場合には、その進行を許すという可能性があります。
患者様ご自身でホワイトスポットを改善するのは、極めて困難と言えます。ホワイトスポットをより確実に治したいという場合には、歯科医院を受診するようにしてください。